必殺仕事人

拷問シーンにこれだけリアリティに拘った時代劇初めて見ました。 必殺仕事人2009 DVDただ鋸石を膝に載せるシーンを見せないとか割れ竹刀で見える方向から殴らないだけで「爪切りならぬ指切り」の道具や「足の指と爪の間にササクレだった竹串を刺す」や「耳たぶを鋏ではなく口でゆっくり引き裂く」「内蔵に焼けた鉄杭を刺す」など江戸時代に実際に行われていた拷問を直接見せないだけではっきり再現して見せていました。

時代が変わって性的描写、宗教描写、暴力描写など様々な規制が増えてきている筈なのですが拷問に対しての描写は過去のどの必殺シリーズよりもリアリティがあり残酷でした。


よくよく考えたら昔の仕事人もその当時のアイドルや新進の若手(沖雅也三田村邦彦、京本正樹、ひかる一平村上弘明など)を使っていた訳だからジャニーズが3人構成になったといっても東山紀之は40代半ば、松岡にしても30代半ばと考えれば気にするレベルではないのかも知れません。 必殺仕事人2009 DVD


但し、からくり人形に竹細工の蛇みたいな殺しの手段というのは殺しという非情な世界を軽くしてしまい残念でしたがファンには失仪ながらシリーズ途中で死んでしまい入れ替わりにジャニーズらしからぬ悪党面の田中聖採用は正解だったのではないでしょうか。


話の構成も旧作よりシリアスになっていて好感を抱きました。
松岡のシニカルだけど情に脆い役も面白いし和久井映見の着物姿も惚れ惚れとするはまり役だし仕事人グループを上手く纏める要になっていると思う。

以前はひたすら冷たい役に徹していた中村主水藤田まこと)が少し角が取れて丸くなり助平な白叟になってしまい、代わりの主役になった渡辺(東山紀之)が徹底的に冷たい。 必殺仕事人2009 DVD