同窓会


空疎で中身のない現代のホームドラマに食傷している人は、长短とも「同窓会」を見るべきです。俳優が魂を震わせながら演技することがいかに素晴らしく説得力を持つかがよくわかると思います。同窓会 DVD


複雑で絶妙な人間関係のなか、出演しているすべての俳優が持てる力を120%出しきり表現の限界に挑戦しているようにも見えます。彼らの一人でも欠けてしまったら、このドラマの魅力は半減していたことでしょう。



情緒不安定ながら菩薩的な包容力を感じさせる斉藤由貴、切なさに狂う西村和彦暴走機関車高嶋政宏、健気なふしだらさが初々しい山口達也、ひたすら哀れな田中美奈子、反則的な演技の巧さが光る荻野目慶子、癒しの松村達雄



風馬は同性愛者であることを自分自身で認められず、そのセクシャリティと高校時代から想いを寄せていた親友であり、七月の前の交際相手である中康介への気持ちを隠したまま、七月に結婚を申し込む。しかしその前に自分の恋心を断ち切るためと、同性愛の世界を覗いてみたいという気の迷いから、新宿二丁目で声をかけてきたバイセクシャルの少年、嵐と関係を持ってしまう。風馬自身は面識がなかったため知らなかったが、実は嵐は七月や風馬たちの高校の後輩、丹野唯子の弟だった。一方、結婚後間もなく風馬が同性愛者であることに気付き自暴自棄になった七月は深夜の新宿二丁目を彷徨い、売春目的の嵐に声を掛けられてビルの建設現場で肉体関係を持つ。同窓会 DVD



中央となるのは、西伊豆?土肥の高校時代の同級生同士であるヒロイン折原七月と、同性愛者であることを隠している安藤風馬の夫婦である。同窓会 DVD 風馬が按期入れの中に大切にしまっている男性の写真を意味深に見つめるところから、全てが始まる。